かきたまじる

駅メモ・リヴリー・ノベルゲームが好き

もじをられつ

最近とある小説を読んだ。面白い趣味をひたすら突き詰めたキャラクターが何人も出てくる、とある部活動のことを描いている小説だった。
どこにでもありそうな、ありふれた設定の小説であるが、そういうものを読んだのである。そして、キャラクター付けが趣味、その一点のみに置かれており、恐らくはそうした趣味を突き詰めることこそが、作者にとっては変わった人々、らしく、そう描写されていた。
話の筋はよく理解できなかったのだ。最初はドタバタした日常の展開が続く。しかし、怒涛の展開は後半になると出てきた。どこからか天の声が聞こえてきて、いつの間にか読者である私が話に巻き込まれ、いつの間にか殺されていたような気がする。気がするというのは、完全にこの小説を理解できたわけではないので、「あくまでもそうかもしれないなあ」という、仮定の話だからである。

ゲシュタルト崩壊しそうなぐらい同じ言葉の羅列が並んでいて、それは良い意味ではインパクトが強く、悪く言えばただの字数稼ぎにしか、私には映らなかった。こき下ろしたいと思わなくはないが、これはれっきとした、一個人による小説であり、私みたいな小さな人間がこき下ろすほどの資格は恐らくないのだろう。ちょうどあのペンの人の小説を、私が理解できなかったけれど、それでもそれは良作だと言われたことを思い出す。そもそも、このようなよくわからない文章を書く時点で私の文章力は、作者と同じレベルであるからこき下ろすことなど甚だおかしいことだ。そして私が卑屈であることを改めて思い知らされるが、まあ、この小説はあれだ。自分内で勝手に自己完結していたらいい。と思った。
written by iHatenaSync