タイトルからして「ん?恋愛?そういう話大好き!!超聞きたいんだけど!!」って方は回れ右して帰ったほうがいいよ。恋愛ゴシップ好きだとか、飲み会で他人の恋愛話に花を咲かせて超盛り上がれる人は回れ右して帰ったほうがいいよ。
さて、回れ右して帰らなかったきみにだけ私の一目惚れの話をしよう。
元来私はごちゃごちゃした機械が大好物である。金属のガチャガチャした感じ、細かいものがたくさん集まった感じ、どれも好きだ。廃工場とか、廃屋。重機。大好きだ。そうしたものを見ると本能的に好きだと感じる。ただし、なぜかロボットにはぴんとこない。自分の好きなジャンルを考えたら、エヴァとかガンダムとか、スタードライバーあたりのメカメカしさは好きであるべきなんだろうが、ロボットはなんか違うみたいだった。
絵を描くのも好きだ。だから私はごちゃごちゃした絵が大好きだ。
そんな私のある日の朝。この日は前日12時まで起きていたのに珍しく早起きをした。というのも、コーヒーの夢を見ていて、コーヒーが飲みたい一心で目が覚めたのだった。
淹れたコーヒーはたいしておいしくなかった。食パンをかじりながらたわいもない話をしながら、ぼーっと頭の中では別のことを考えている。変わりない朝だった。こたつの中で丸くなる。イヤホンをさす。最近はまりだしたストレイテナーを聴きながら、Twitterを見る。
「きみは世界初の送水口美術館を見たか」
そんな感じのタイトルだっただろうか。デイリーポータルZのとある記事と写真に心惹かれた私はリンクを開いた。そこには送水口の美術館の紹介が……。
その瞬間、自分の胸の中に何かが突き刺さった気がする。さっき話した、「機械好きの好き」に通ずるものがあったが、少し違う、なんだ、これは、身近にこんな素敵なものがあったなんて。そんな感じの思いが脳天を貫いた。
で、思った。
これは一目惚れだと。
そして年賀状書かないといけないこととか忘れて送水口を探しに行きたくてたまらないのである。とりあえず、送水口とはなんなのか、というのを検索する。
どうやら火事で消防車が行けないところに水を送るやつらしい。
ひっそりと隠れていながらそんな大役を任されているのか。私はいたく感動した。
そんなことが朝あったわけだ。
もう一つ、話しようか。きみ、定礎って見たことある?
建物とかにたまにあるやつ。あれね、建物のタイムカプセルなんだって。着工前に建物にゆかりあるもの入れて、中身見れるのは建物取り壊す時なんだって。作る作らないは自由らしいけど、ま、なんだ、すごく長いタイムカプセルで私は好き。
なのでクリスマスは送水口と定礎探したいです。
written by iHatenaSync