かきたまじる

このブログは薬研沼どっぷりなガチャ好きのお子ちゃまがお送りします

あのさ、

わたしたち「友達ごっこ」をずっとやってるよね、と彼女が言った。友達ごっこ、ってなんだよ、と僕は聞いた。 

 

「わたしはあなたに恋愛関係を望んでいるの。でもあなたは、違うよね」

 

その通りだったので、頷くことしかできなかった。彼女はまだ、続けた。

 

「友達関係と、恋愛関係って、わたしの中では全然違うものなの…友達なら平気なことが、恋愛関係じゃ平気じゃなくなるんだよ」

 

それはつまり、ホワイトデーと誕生日に何も彼女にしてあげなかった事だというのが、なんとなく僕にも察しがついた。でも、お金もないし、何をあげれば彼女が喜んだのか、皆目見当もつかなかったのだ。

 

「わたし、今回のことではっきり分かったんだ。だから、1ヶ月、距離置いたんだよ」

 

まわりには、顔を出さない理由を「アルバイトが忙しいから」と言っていたらしい。それは本当のことだったが、もう一つ理由があり、そちらの理由が主であったのだ。

 

…どうすればいいのか分からない。彼女もそれは同じようで困った顔をしている。

 

「…きみが他の人のこと好きなのは分かってることだよ。今まで、わたしときみ、求めるものは違うけど…『一緒に仲良くしたい』っていうものは双方にあったから、仲良く友達ごっこできてた、ってわけ…でも、わたしね、もう駄目みたい…きみのこと友達として見れないってはっきり分かった」

 

彼女は俯いた。

 

「他の男友達が誕生日を祝わなくても、なんとも思わないし、それどころか、お返し大変だから、忘れててくれって思ってるんだよね。でもきみは違う…誕生日に何も連絡来なかった日は悲しかったな…去年、教えてメモまでしてくれたのに、やっぱり覚えてくれてないか、やっぱりきみにとって私って沢山いる友達の一人に過ぎないんだなー、て」

 

「ホワイトデーも一緒でね、別に、何か価値あるものが欲しかったわけじゃないんだ。ただね、ホワイトデーの日に一言、バレンタインはありがとう、の言葉とともに、そのあたりで新発売したお菓子でもくれたら、数百円で、天にも召される勢いで喜ぶだろうね。私は。…私にとってはこれっぽっちのこと、って思ってるけど、きみにとってはこれっぽっちでもないのかな…」

 

僕は何も言えなかった。いいや、違う。何を考えているのかわたしには分からないからだ。そう、書いているのはわたしだ。「僕」は妄想でしかない。心情など分からないから書けない、至極当たり前のことだ。

 

いま私は会うことができていない。だからきみが何を思っているのかは知らない。あの件があるから来ないのかと思ってるかもしれないし、何も考えていないのかもしれない。それはきみだけが分かることで私には分からないから。

 

私はきみに会うのが怖いのだ。それは、怒ってるかもしれないきみと話したくないからかもしれないし、会ったら、精神的に落ち着いていないため訳のわからないことを言って困らせるかもしれないし、自分の中の妄想で生きるきみを壊したくないからかもしれない。そう、妄想だ。妄想に打ち勝つことが、今の課題だった。

 

この妄想の「僕」は私にとって都合の良いきみであるから、この妄想さえ砕かなければ、一方的に思いを募らせてしまう。ただ難しい。昔より簡単になったとは言え、だ…

 

 

ただ、ただ、このまま終わっていいのか、と悩んでいることだけは確かで、おかしな夢ばかりこの頃見る。潜在意識が私に語りかけているのだろうか。あの人に会わないといけないと…それすら私の都合の良い妄想かもしれない。

 

詰まる所私は何を信じたら良いのか分からないのだ。やはりこんな奴に姉役は務まらないな…

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