かきたまじる

駅メモ・リヴリー・ノベルゲームが好き

昔の小説から過去の自分を懐かしむ

片付けていたら、たくさん部誌が出てきて超懐かしいので、振り返ってみることにしました。

 

2014年3月「私はあなたが好きでした」

あらすじ:「私はあなたがただ好きなだけだった」あなたには好きな人がいますか?好きな人のためならなんでもできますか?男女9人の恋愛物語。

あらすじからなんとなく察してくれるかと思いますがドロドロ三角関係ありの恋愛ものです。最終的には、誘拐・殺人という展開が待っています。

もともとキャラクターのひとり「キング」は別作品の4コマ漫画のキャラクターでしたが、そこに奥さんの「八千代」を作り出したことで、この二人の馴れ初めを書きたいと思い、派生した作品です。しかしまさかドロッドロの三角関係恋愛ものになろうとは…。犯罪あり近親相姦ありちょっとしたお色気もありと、この当時の私の想像力の豊かさ逞しいなと思える作品。なお、キングと八千代のペアは好きすぎてその後、自分の日記4コマ漫画に自分役&友人役を演じることとなる。

 

ラストシーンは、アンフェアのドラマの最終回をリスペクトして作りました。愛しているはずの人を撃ち殺すという凄まじいバッドエンドとなっており後味が悪いですが、主人公の二人は無事くっついていちゃいちゃしてるからよしとする。

 

タイトルは一度修正しました。理由は最初のタイトルがとあるエロゲーとおんなじだったからです。

 

2014年4月「石を育てるアプリ」

あらすじ:将来なんてわからない。高校生活をなんとなく過ごす夢路美羽はある日、不思議なアプリを見つける。「石を育てるアプリだって?」わからない。だけど気になるんだ。進路に悩む高校三年生の話。

この小説は私の高校生時代の体験が元ネタであり、ある意味懺悔と言いますか、後悔を供養するために書かれており、完結後はあんまり読む気になれません。夢路が大学受験に失敗するくだりや友人と仲違いするという大きなストーリーから、夢路の好きな本といった小ネタに至るまでに自分の実体験が下敷きにされた作品です。ラストはどんでん返しがありますが、あのどんでん返しはまさに当時の自分そのものです。

ちなみに上記の2作品はこちらで読めます。

珀桃

(小説家になろうの私のマイページに飛びます。)

2014年6月「失恋中毒」

あらすじ:「彼氏持ちに告白しに行っては振られまくる女がいる」という噂を聞いた主人公、拓海。その日の帰り、その女・岡部美春に突然告白される。明里という彼女が拓海にはいたが、好奇心から告白を承諾すると、美春は凍りついて、「これじゃ会えない」と叫ぶのだった。

 

失恋保険という保険があったら面白いなぁと思って描き始めましたが、今読んで見ると隼人なる美春の幼馴染が失恋保険なんて奇天烈なものを言い出し、美春もそれを受け入れるあたり、二人揃って頭おかしいんじゃないのと総ツッコミを入れたくなる作品。後述する「物好きな彼女」の陽菜といいこの美春といい、私は変な女の子描くのが好きなのだろうが。そもそも隼人が失恋保険をする理由ってなんなんだ。新興宗教にハマって変な薬にも手を出しているのだが…それでもなんだかなぁ、というツメの甘さを感じる。美春は失恋する様子をボールペン型録音機で録音し、隼人に会いに行くのだが、毎回毎回本当に告白しては振られるということをやってのけているので、頭は変だが、根は真面目で、好きな人にひたすら尽くすタイプなのだろう。

 

2014年9月「このノートは誰が書いたのか」

あらすじ:この街では、死んだ時に後悔していることがあると生まれ変わることができるらしい。ひょんなところからノートに生まれ変わった俺は、ある日殺人予告が書かれたノートを託された。いったいこのノートは誰が書いたのか?

 

ちょっとした探偵ものを書きたかったのだろうか。しかし、主人公の大地とみちるのコンビは事件解決に動きはするものの、首謀者である光の動きが早すぎて気がついたら全部終わってましたー、というテンポの速さが特徴の作品。場面展開も伏線も、全部詰め込まれていて、無駄場面は一切ないので、やたら御都合主義的な展開も目立つ。まあ仕方ない、もともと2万字あった作品を大幅に削る必要があったからな。

犯人側(光)の視点から事件のあらましを最初の方に書いています。おそらくこれは貴志祐介の「蒼の炎」が元ネタなのかなー…と思います。

 

2015年1月「物好きな彼女」

あらすじ:「わたあな」というアニメが好きな主人公が、同じく「わたあな」好きな女の子・陽菜に出会う。だんだん彼女に惹かれるが、彼女には彼氏がいた…しかも、その彼氏は「わたあな」のキャラクターであり、彼女はそのキャラクターは実在していると思い込んでいた。

最初の場面が、ゲームセンターでクレーンゲームをやるところから始まります。これは2015年ごろの私がゲームセンターに入り浸っていたんじゃないかというのをとても彷彿とさせます。クレーンゲームはあまりやりませんでしたが、グルーヴコースターにはまっていたのです。主人公が、イラスト描き・美術部所属であるところも自分をかなり彷彿とさせるステータスです。

 

「わたあな」の「なすび」というキャラクターに入れ込んでいる陽菜が唯一手に入れられなかったと作中で嘆く「わたあなが連載終了した時に付録としてついてきた時計」ですが、これの元ネタは「鋼の錬金術師」連載終了時にガンガンについてきたデジタル時計です。とても欲しかったのですが、各書店で売り切れが相次ぎ、入手が叶いませんでした。

 

ちなみに、「わたあな」も「なすび」も、前述した自分の作品です。

 

陽菜が着信音にもしている「わたあな」の主題歌に『こんなにも胸が苦しくなるのは、あなたのことを愛しているから…』というフレーズが出てきます。これの元ネタは不可思議/wonderboyの「偽物の街」です。ていうかネタどころかまんまその通りです。(曲の終わりのあたりの歌詞)

この人の曲はめちゃくちゃ心に響いてくるのでめちゃくちゃ大好きなのですが残念ながらもうこの世におりません。

 

歌詞自体は中盤と終盤に物語上に登場しますが、終盤の歌詞については、陽菜の心情を表すために挿入しました。

 

登場人物が、主人公・陽菜の他にもう一人友人藤沢が出てきますが、たまたまアジアンカンフージェネレーションの「藤沢ルーザー」という曲を聴きながら執筆していたためこちらの名前となりました。あとの二人の名前は適当に決めました。陽菜は藤沢の名前を、藤沢の靴に「フジサワ」と書いてあることから知るのですが、今見ると、靴に名前書くって、お前は何年生なんだ、とつっこみたくなります。

 

2016年度11月「空間転移実験」

あらすじ:いわゆるゲームブック形式の小説である。読者の選択次第でお話が変わる小説。図書館で「空間転移実験」という本を手に入れた主人公は不思議な世界へ旅に出る。

 

私は小さい頃からゲームブックに慣れ親しんでいましたし、この頃も「展覧会の絵」をはじめとしたゲームブックをよくプレイしていました。ちなみに初っ端から選択肢を選び間違えると話が終わるような仕掛けになってます。改めて今遊んでみたところ、森の中探索中に飛行機の残骸を見つけ、謎のメモを発見したところでゾンビに襲われて死亡しました。

 

特にストーリーは決めていませんが、ゾンビや放射線が出てくること、空間転移実験という実験が飛行機で行われたという内容などから察するに、当時、はまっていたサバイバルゲームが元ネタになっているものと思われます。

 

なお、書くときはマッピングと選択肢が被らないように細心の注意を払いながら書いておりますが、どこの選択肢にもない番号があるなどちょいちょいミスが見受けられます。

 

読者である「きみ」に語りかけるような文体はもちろんグレイルクエストリスペクトです。さらに14で死ぬのもそこから来ています。

 

お弁当

あらすじ:昼下がりに友人と昼食を食べる主人公は、小学生の頃、いつも給食ではなくお弁当を持参していた女の子にした悪戯を思い返す。

こちらの本文はお弁当 - かきたまじるで読めます。

 

よくある「好きな女の子にちょっと悪戯する男の子」の話ですが、別にそういうのを書きたくて書いたのではなく、「お姉さん」「お弁当」…あと一個は忘れましたが、とにかく3つのお題で書かないといけない小説で、その結果がこれです。ちなみに小説にしたあと自分で漫画にもして、それはpixivにあげました。供養の意味も込めて。起承転結がわかりやすくて好きです。それと、自分の作品にしては登場人物がみんなまともだなぁ…と思いました。

 

 

まとめると自分の作品は…

  • 一癖も二癖もあるキャラクターばかり
  • 当時の自分の好みが大いに反映されている

ということがわかりました。

今は小説書いてません。理由は現実で手一杯で想像を膨らませる気分にならんからです。というのも、私は恋愛ものを読み書きするのが大好きなんですけど、今筆をとれば、例の人のことばっかり出てきそうでそれが嫌なんですね。事実は小説より奇なりとはよく言ったもんです。実際の恋愛は、小説みたいにうまくは進みませんな…まあ、いいか…この人とのことが面白すぎてあんまり小説作る気にならんのですね、自分が今一番面白いエンターテイメント小説の主人公、そんな気がするのです。そしてかきたまじる(どうでもいい豆知識・かきたまじるには3種類あるぞ!)はその軌跡なのですなー…なんか書いてて恥ずかしくなったからお開きじゃ、散れ!