ハッピーシュガーライフの7巻が発売されましたので早速感想を書きます。
主な内容はあさひとしおの母親の話。さとうの出番は今回少なめです。
しおの母、ゆうなは大人しくて受け身がちな美少女。何から何まで両親に選んでもらっている。そんな私でも、いつか私が何かを選ぶんじゃなくて誰かが私を選んでくれるかもと、夢見てらんらん歌い歩いてました。
どこまで受け身なんだよ…とちょっと読んでて腹が立ったのですがとりあえず落ち着いてページをめくります。そしたら、
目つきの悪い男と衝突し、喧嘩をふっかけられ、ゆうなは「なんでもするから放して」…と言う。そして男に連れてかれるゆうな。
どんだけ周りが見えてないのこの子は。ちゃんと前見て歩けよ…。なんでもするとか言っちゃあかんだろ…ていうかここ、君ら以外誰も歩いてないの?自転車は?車は?通学路なのに人通りゼロなの?都合良すぎにもほどがあるのでは???とめちゃくちゃつっこみたくなるシーンの目白押しでした。
そしてこの男が絵に描いたようなDV男でゆうなの人生が転落。残念ながらそんなゆうなに助けの手は差し伸べられず、ついに妊娠してしまう。反対するもゆうなの両親は言いくるめられて、この男とゆうなは結婚させられてしまう。肝心のゆうなは明らかに結婚嫌そうなのに、なんも言わない。
なんだろ。クソオブクソが集まりに集まって思い描けるだけのありったけの不幸を詰め込んだ展開ですね。ほんと誰か助けに来なかったのか。冒頭で登場したゆうなの友人たちはゆうなの妊娠の変化とか気づかんかったのか。それに結婚させる以外に何か手立てなかったのか。警察は頼らなくていいのか。公的な機関で然るべきサポートは受けられなかったのか。なんかもっと他にもっとましな方法はなかったのか、とめちゃくちゃつっこみたくなるシーンがやはり目白押し。
かくして高校生の母親となってしまったゆうなは当たり前のように孤立。男はほぼ帰って来ないが七五三にだけは顔を出した。そして両親が全員死亡し、保険金で男は遊びまくる。そして四年後、金を使い果たした男はゆうなの元に戻り、暴力の限りを尽くし、ゆうなはしおを産みましたとさ。
…
……
………
なんなんだこの最悪すぎる人生。コメントのしようもない。
そして暴力の連鎖なんですかね、ゆうながしおと外出したらトラックに轢かれかけて、ゆうなはしおに暴力を振るい、ついにはさよならと告げてしおを置き去りにしました。
トラックが出てきた瞬間、あれ、しおちゃん死亡?と思った。しおちゃん子供とはいえ突然道路に飛び出すなんて危ない。
その後すぐにさとうが現れてしおを連れ去る。
今回の話は不幸のジェットコースターみたいな話の展開でした。また、さとうの話も少しはあります。愛がわからないさとうの話を間延びさせたような感じです。7巻は全体的にポエムみたいな喩えを用いた回りくどい言い回しが多く、5巻のような劇的な展開などはありません。やや退屈感が否めませんでした。
しおの母親のエピソードがわかったのは面白かったですが、いくらなんでも酷すぎてリアリティがありません。…とまあさんざんこき下ろしましたが、さとうのおばさんのミスリードに思い切りひっかかったことを考えれば、この後納得いく展開が待ってるかもしれませんね。
引っ越し先を始めとした前巻の疑問がほとんど解消されず、しおの母親エピソードという新たな風呂敷が広げられた7巻でした。
アニメ化決まったらしいので楽しみに待ってます。
8巻の感想書きました。