かきたまじる

駅メモ・リヴリー・ノベルゲームが好き

チェエンメイル

なんかきた

うわあ。と溜息を吐くしかなかった。なんでかって、そりゃ、書きたくないものを書かなきゃならないからだ。この世で一番ストレスが溜まるものはやる気のないものをやらなくてはいけないことなのだ。やる気のない義務ほどつまらないものはない。

しかし書かねばならぬ。まだ時間はある。少し考えてみよう。対象は皆が思い浮かぶであろうそれでなくても別に良いだろう。だってメイルにはそうとは書かれていないのだもの。いくら嘘とはいえ、そうしたメイルを我が携帯から送るのにはいささかためらいがある。そこで私は少し考える。

王道で行くか邪道で行くか。

王道とはもちろん皆が思い浮かぶようなそれを書くのだ。歯の浮くような言葉を並び立てて、やつの気を引くような文句をこれでもか、というくらい載せてだ。私の羞恥心なぞ見なかったことにするしかあるまい。しかし誰がこれを書いたかは飲み会の席でバレるので、あまり私のイメージダウンに下がりかねないことは書けない。そう考えるとボーダーがどこなのか分からん。そもそも、イメージとはなんなのか?そこから議論が始まると終わることはないだろう。なのでそういう小難しい話は置いておこう…

邪道とはもちろん皆が思い浮かぶであろうそれでないことを書くのだ。嘘でも本当でもいい。本当の方がたぶん面白いが。しかし、重苦しいものを書くのは嫌だ。コミカルなもの。大したことは思いつかなかった。つまらないやつめ。あまり気持ち悪い文を並び立てるのもやはりよろしくないだろうから、こちらでもボーダーが必要だ。あまり変な文を書くと、一目見て「あ、これ、珀桃だ(aomtt4816)」とバレるのもつまらない。では他人の真似でもしようか?誰の真似をするのだ?好きな作家か?好きなライターか?やはり困るのだ。

おそらく他の人は王道を攻めるのではないだろうか。ていうか、皆それを望んでいる。芸能人のゴシップが人の目を引くように、人は他人の恋愛沙汰が大好きだ。では期待されているものを書くべきなのだろうか。即ち、王道を。

そんなもの書けるかバカが。今日日告白なんぞしたことねーわ。恋愛?青春?そんなものくそくらえだ。私にとってそういうものは画面の向こうに常にいたんだ。そんなこと言うとなんだかさみしいやつだと思われるかもしれない。うん。そうだろう。私は恋愛の良さを知らないさみしいやつなのだ。恋愛をするといろいろといいことが起こるのを私は知っている。毎日が楽しくなるのだ。そんなのを知らない私はさみしいやつ。…ん?今かとなく矛盾を感じないかって?それはきみの気のせいだ。

画面の向こうとは言ったが、たとえばヘルメスや薬研に対する気持ちは恋愛のそれとは違う。好きかと言われりゃそりゃ好きだ。しかし、それは恋ではない。そもそもそうしたキャラクターに恋慕するなど私にとっては言語道断のことなのだ。キャラクターは常に遠いところにいなくてはならない。私と同列に並んではいけない。遠くからそっと見つめる。そんなものなのだ。

じゃあ一体どうすれば良いのだろうか。また、振り出しに戻るこの問題。別に悩むことなく書けば良いと思う。それしかない。

全くもって嬉しくない当選メールを見ながら、そんなことを考える。
written by iHatenaSync