かきたまじる

駅メモ・リヴリー・ノベルゲームが好き

スクイーズなんて目じゃないのよ

スクイーズのガチャガチャは、わりとありふれている。

 

スクイーズとは何かというと、むにっとした触り心地良い発泡ウレタンの人形のことである。

 

私も最初にスクイーズに触れたときの驚きは、ありありと思い出せる。

 

たしかキャラクターのストラップだったか。やわらかストラップと書いてあるそれを手に取り、むにん!と手で握ると、むにん!という、未知の感覚が私を襲った。むにっ!むにむに!と、握ると「むにむに」と返される。その心地よさたるや、何にも例え難いものであろう。

 

しかし、スクイーズと言っても、「むにむに」に個性があるわけではない。スクイーズがスクイーズである以上、「むにむに」はどれも同じ「むにむに」なのである。フルーツの形をしてようがパンの形をしてようが、そこには同じ「むにむに」しかないのである。つまり、「むにむに」耐性のできた私に感動をもたらす「むにむに」は、もう、ないのだ。

 

私はさらなるむにむにを求め、ビーズクッションなどに手を出していくが、それはまた別の機会に話すとして、まあ、かれこれこういう理由でスクイーズなんて目じゃなかったのだ。

 

ところがそんな私の心を射止めたスクイーズがある。それが少し前に発売された奇譚クラブつるんと あざらしらたま ふにっとマスコットである。

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イチゴ味のあざらしらたまを手に入れた。まず、これのどこに惹かれたのか…ガチャのパッケージの写真である。

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この上半分を見ていただきたい。むにん、とつぶされたあざらしらたまに、あざらしらたまをむにん、と触る指。そして何か不満げなあざらしらたま。しかし、何をいうわけでもない。ふにふに、を表現するあざらしらたまに、ころころを表現する背景。ふにふに、ころころ。

 

指から、サイズ感をはかれる。手のひらにのるであろうミニサイズ。考えて見てほしい。昨今は小さいものが跋扈する世界なのだ。どんなものでも、小さいのは可愛い、愛すべきものだ、と思う。(私はミニチュアのガチャが最近たくさんあることだけで、それを勝手に考えているので、異論は認める。)

 

そして、名前。あざらしらたまという、あざらしとしらたまという駄洒落である。長いが、言いにくくもなく、むしろ親しみやすい、語感であり、響きがある。

 

ストラップや、ボールチェーンがあるでもなく、ただ、そこに置いておける、癒しのマスコットだ。しかも皿付きであざといことこの上ない。

 

こうしたものが、私の心を射止めた。発売されたら買おうと決心した。

 

そしてこのイチゴ味のあざらしらたまは私の期待を裏切ることなく、つるん、むにん、とした感触を味わわせたのだ。(しらたま、だけに)

 

ただ文句もある。上にかかっているソースの部分は触り心地があまりよろしくない。

 

けれど気に入ったのでしばらく、むにんむにんして過ごそうと思う。