道をひらく。
かの有名な、松下幸之助氏による著書である。
就職活動でゆうに10を超えるお祈りをくらい、(これを少ないと思う人も、いるかもしれないが)落ち込んでいる私は本屋に立ち寄った。
この本屋は雑貨を多く取り扱っており、ゆったりできるスペースもあるため、お気に入りなのでしょっちゅう来るのだ。
当て所なくうろうろしていると、
人生の節目に、疲れた時に読んでもらいたい、そんな一冊!
とそんな感じのpopを見つけ、何やらかわいらしい文庫本があった。冒頭の、道をひらくである。
リバーシブルカバーになっており、フレッシュイエローなレモンのカバーの裏には「道をひらく」という題名が、青・オレンジ・金色の表紙にでかでかと書かれていた。
表と裏で印象が180度変わる面白いカバーだ。
まずは10ページを読んでみてくださいとpopにあったので、10ページを読む。
道
自分には自分に与えられた道がある。
就職活動のことを思い浮かべながら読む。
のぼりもあればくだりもある。
一次受かって二次落ちした過去を思い出す。
この道が果たしてよいのか悪いのか、思案に余る時もあろう。慰めを求めたくなる時もあろう。
現在の志望企業の軸はこれでよいのかなあ、と思った日々が蘇る。
ともかくもこの道を休まず歩むことである。自分だけしか歩めない大事な道ではないか。
就職活動をやめずに続けてはいる。
他人の道に心をうばわれ、思案にくれて立ちすくんでいても、道はすこしもひらけない。
周りの友人が内定をもらっていく中、自分は落ちてばかりで、内心ひやりとしている。
…とこのように10ページでいろいろと心に響いた私は、この10ページでいろいろと妄想したわけです。
(5年後の私)いや、あの時は就職活動が大変でしてね、内定一つももらえないんじゃないかって思ってたんですよね。でも、たまたま立ち寄った本屋でこの本見つけて、この言葉を見て、胸に響きましてね…就活、がんばろう、って。そう思ったんです。今こうして私は頑張っています。今の私はあの本が…
この本が私の人生を動かしたのだ、みたいなこと、言えたら素敵じゃん?という妄想がものの3秒で浮かび、購入。
さて今どうなったかというと…
積ん読(買った本を読まずに置いていること)
してます。
要するに買って満足したわけです。おわり。